有川浩。2013年。角川書店。
高知県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。高知県を観光地として活性化させるために、主人公、掛水を中心におもてなし課がお役所仕事と民間感覚の狭間で奮闘します。
著者、有川浩本人の出身地である高知県を舞台とした小説で、自身が高知県から観光特使を依頼された際の体験から書き起こされました。
お役所の仕事はどうしても公平でないといけないとか、話を通すべきとこに通さないといけないとか、やりたいことがなかなか実現しにくく、そうしているうちにどんどんそういうのが当たり前になってしまって、民間の感覚とはかけ離れてしまうんでしょうね。
その中で、民間が望んでいることに少しずつ気づき、実現していくのが読んでいて気持ちよかったです。ある意味、マーケティング本を読んでいるような感覚になりました。
2つの恋愛も描かれていて、胸キュンもありで楽しめる本でしたよ。
(ユウカリ発信)